事故と応急処置<よちよち期>
9〜12ヶ月になると、壁や柱、家具などにつかまって立ち、伝い歩きを始めたりカタカタを押して歩いたりできるようになります。こうした“よちよち期”に入ると、今まで手の届かなかったような高いところにも手を伸ばせるようになるので、コードやテーブルクロスを引いてなべやポットをひっくり返すことによるやけど事故などが多くなります。
赤ちゃんのまわりにはやけどの危険でいっぱい
よちよち期の赤ちゃんは行動範囲も広がっていろいろなものを触りたくなります。でも、赤ちゃんにはまだ何が熱いものなのかの判断はできません。家の中でやけどの危険がある場所を、赤ちゃんの目線でもう一度チェックしてみましょう。
ストーブやファンヒーターはまわりを柵で囲む
炊飯器やポットは赤ちゃんの手の届かない場所に置く
テーブルクロスは使わない
熱い味噌汁やスープ、コーヒー、ラーメンなどをテーブルに放置しない
アイロンは赤ちゃんのいる場所で使わない
調理中は赤ちゃんを近づけない、鍋のもち手は奥に向けておく
コンセントや電気コードに注意する
応急処置:やけどをしたらすぐに冷やす
やけどの手当てで大切なのは十分に冷やすこと。冷やすことによって痛みをやわらげ症状を軽くします。
- すぐに流水で20分以上冷やす
- 水ぶくれを破らないよう、ガーゼで覆う
- すぐに皮膚科を受診する
注意)素人判断でアロエや味噌、油などを塗ったり、水ぶくれをつぶしたりしてはいけません。細菌感染するおそれがあります。
からだの部位別、上手な冷やし方
手、足・・・水道の水を出しっ放しにして冷やす。直接かけるより、洗面器やバケツなどに水を流し、患部をつけるとよい。
頭、顔・・・冷水のシャワーをかける(水圧が強くなりすぎないように注意)。
耳、目・・・直接水をかけず、冷たいタオルをこまめに替えながら冷やす。
全身・・・服のまま流水で冷やす。浴槽に水をはって体をつける(ただし、体温が下がり過ぎないように常に体温計で体温を確認しながらにしましょう)。
【 注意 】氷で直接冷やすのは厳禁です。また、洋服を無理に脱がせようとすると患部がこすれて皮膚を傷めてしまいます。十分冷やしてからはさみで服を切り開きましょう。
低音やけどにも注意しよう
低温やけどとは、さわれるほどの熱さの温度に長時間触れることによっておこるやけどのことです。熱く感じませんが、皮膚の内部に少しずつダメージが加わり、場合によっては通常のやけどよりもひどい症状になってしまうことがあります。特に寒い季節には次のようなポイントに注意しましょう。
赤ちゃんには電気毛布を使わない
電気カーペットをつけたままにしない
湯たんぽを使うときは厚手の布にしっかりくるむ
あんかやカイロは直接肌に触れないように離して使う
コタツの中で眠らせない
日焼けもやけどの一種?
丈夫なからだをつくるために日光浴がすすめられていたのは昔のこと。今では環境破壊によりオゾン層が減少し、地表に届く紫外線の量が多くなっています。 日焼けは軽いやけどのようになり、皮膚にダメージを与えるというだけではなく、乳幼児期に浴びた紫外線の蓄積量が多いほど皮膚がんになりやすいというデータもあり、過度の日焼けには注意が必要です。 散歩や外遊びは、紫外線の量が多くなる時間帯(午前10時〜午後2時)を避けるようにしましょう。子ども用の日焼け止めクリームも有効です。
感電事故を防ごう
電気製品の扱いかたによってはまれに感電事故を起こすことがあります。次のようなポイントに注意しましょう。
洗濯機、冷蔵庫には必ずアースをつける
プラグはコンセントにしっかり差し込む
使わないコンセントにはコンセントキャップをつける
導線がむき出しになったコードやぐらぐらのプラグは取り替える
電源を入れると焦げ臭い電気製品は使わない
応急処置:まずは電源をシャットアウトする
感電した赤ちゃんにそのまま触ると2次感電する恐れがあります。家の中での感電であれば配電盤のブレーカーを下ろして電源を切る、屋外の場合は電気を通しにくいもの(木やゴム手袋など)を使って電線などをはずすことが先決です。その後、意識がない場合には心肺蘇生法と救急車の手配を、やけどがあればすぐに冷やしてください。ふるえやけいれんがすぐに治まり、意識がはっきりしている場合はそれほど心配はいりません。温かくしてしばらく安静にし、念のため病院に連れて行きましょう。
監修/葛飾赤十字産院 院長 三石知左子先生


