こんな症状のときに<ひきつけ>
赤ちゃんがひきつけを起こすと、びっくりして慌ててしまうママが多いようです。けれども、小さいうちは脳の発達が未熟なのでひきつけやけいれんを起こしやすいのです。2〜3分でおさまるものなら命にかかわることはめったにありません。赤ちゃんを落ち着かせてあげることが大切です。
こんな症状があったらお医者さんにかかろう
赤ちゃんが起こすひきつけやけいれんのほとんどは「熱性けいれん」といい、38℃以上の熱が急に出たときに起こりやすくなります。赤ちゃんは脳が未発達なため、熱が刺激となって脳に異常が起こり、ひきつけやけいれんを引き起こすのではないかと考えられています。 ひきつけやけいれんを起こすと、手足を突っ張らせ呼吸が一時的に止まったようになったり、手足やあごががガクガクと震えたり、意識を失うなどの症状が現れます。熱性けいれんの場合こうした症状は2〜3分でおさまり、生命に関わることもまずありませんから落ち着いて対処しましょう。 しかし、熱がないのにひきつけを起こす/短時間に何度もひきつけを繰り返す/10分以上ひきつけが続く/ひきつけ方がからだの左右で異なる/ひきつけが治まってからも意識がはっきりしない/といった症状がみられるときには、その他の病気が考えられます。すぐに病院(小児科)で診察を受けてください。
熱性けいれんは遺伝的な要素もある
ひきつけを起こしたときのの手当てのポイント
衣類をゆるめる
ひきつけやけいれんが起こったら、静かに寝かせて体を締めつけないよう衣類をゆるめましょう。体を揺すったり、大声で名前を呼んだりしてはいけません。
気道を確保する
息をしやすいように首の後ろにタオルなどを入れて、あごを上向かせます。さらに、吐いたものが気管に詰まらないよう顔を横向きにします。
熱を測る
38℃以上の熱があれば熱性けいれんである可能性が高くなります。熱がないのにひきつけを起こしているときは、急いで受診しましょう。
ひきつけの様子を見る
ひきつけがどのくらい続いているか、けいれんの仕方が左右どちらかにかたよっていないかなどをチェックします。10分以上続いたり、けいれんの仕方が気になるときには急いで受診しましょう。
こんなことをしてはいけません
ひきつけを起こしているときに移動させない
ひきつけの状態に不安な点があっても、ひきつけやけいれんを起こしている最中に慌てて病院へ連れて行くとかえって危険な場合があります。まず医師に連絡をとりその指示に従いましょう。
口の中にものを入れない
ひきつけの最中に舌をかんでしまうことはまずありませんから、赤ちゃんの口の中にタオルや割り箸を入れたりしないように注意してください。窒息やケガの原因になります。
「泣き入りひきつけ」を起こす赤ちゃんもいる
熱性けいれんとともに、あまり心配のいらないひきつけに「泣き入りひきつけ(憤怒けいれん)」があります。激しく泣いたと思ったら、顔が紫色になり、手足を縮めて息が止まったようになるので最初はびっくりしますが、大丈夫です。これは、赤ちゃんが痛みを感じたり欲求不満だったりして激しく泣いたときに、呼吸のコントロールがうまくできず一時的に酸素不足になるために起こる症状です。1分程度で呼吸も戻り顔色もよくなります。
「泣き入りひきつけ」のひどい赤ちゃんだと大泣きするたびに症状が起こることもありますが、1歳半を過ぎるころからは自然とおさまってきます。体への影響も特にありませんが、念のために一度受診しておくといいでしょう。
ひきつけを起こすその他の主な病気
脳炎・てんかん
こんな病気も心配「髄膜炎」
髄膜炎は、脳や脊髄を保護している表面の膜が、細菌やウイルスの感染により炎症を起こす病気です。発熱、けいれん、嘔吐などの症状があります。カゼやおたふくカゼが長引き、体の抵抗力が弱っているときにかかりやすくなります。 夏カゼ、おたふくカゼなどのウイルス性の骨髄炎はたいてい軽症ですみますが、細菌性のものは知的な発達が遅れる後遺症が残る場合があります。
監修/葛飾赤十字産院 院長 三石知左子先生


