

三石 知左子(みついしちさこ)先生
東京女子医科大学小児科入局後、 東京女子医科大学母子総合医療センター小児保健部門講師などを経て、現在、葛飾赤十字産院院長、東京女子医科大学非常勤講師
かぜを予防するために、大人の感覚で厚着をさせていませんか?
厚着だと、気温の変化をダイレクトに肌で感じることができません。子どもに薄着が勧められるのは、自然の気温の変化に慣れさせ、自律神経を鍛えるために必要だからです。ただし、夕方など急に寒くなる頃に、室内と同じ服装のままで外出させたら、冷えてかぜをひいてしまいます。冬の外出時には脱ぎ着しやすい洋服を用意して、気温の変化に合わせて調節してみてくださいね。

また、活発に動き回る子どもは冬でもすぐに汗をかきます。
冬場に屋外で汗をかいたままで冷えてしまうとかぜの原因になります。
厚着だと汗をかきやすくなります。
活発に遊んでいるときは上着を脱がせ、遊んだ後は肌着を換えてあげましょう。
『最初の1年間は仕方がない』と、割り切って考えましょう。

●手は「流水」で清潔に
「かぜ予防の基本は、まず手洗いから」とは分かっていても、面倒くさいときにはついついおしぼりで済ませがち。でも、おしぼりでは手に付いたウイルスや雑菌は十分に落ちません。必ず流水で洗いましょう。帰宅後やレストランでは、まずは洗面所に直行しましょう。
●人ごみではぜひ「マスク」を
幼いうちからマスクに慣れさせるのも、かぜ予防には効果大。マスクの感染予防効果は、想像以上に高いものです。他人のくしゃみやせきから飛んだウイルスを防御できますし、乾燥した空気からのどを守ることもできます。アニマル・プリントなどかわいいマスクもたくさん市販されていますので、人ごみに出かけるときには、必ず携帯して行きたいですね。


高熱でいちばん怖いのは、脱水になりやすいこと。とにかく、こまめに水分を飲ませましょう。子どもが好むジュースやイオン飲料でOK。食欲がなければ、アイスクリームやゼリーなど、食べられそうなものをあげてもいいですよ。現代の栄養状況なら、数日食欲が落ちても栄養不良に陥ることはありません。食欲がないなら、無理に食べさせなくても大丈夫です。
熱が上がっていく途中は、血液が手先、足先まで循環しなくなるため、手足が冷たくなりがちです。手足が冷えていたら、さすったり靴下をはかせたりして“局所”を温める工夫をしましょう。
熱が上がりきると全身がほてって苦しくなるため、“冷やす対策”をメインに。首の両側、脇の下、足の付け根などを冷やすと熱が下がりやすくなります。おでこや頭を冷やしても解熱効果はありませんが、気持ちいいなら冷やしてもいいでしょう。
熱が下がって元気だと、安心してしまいがちですが、かぜの症状は緩やかに回復していくもの。この時期に無理をさせると、逆に長びいてしまいます。朝は元気でも、活発に遊んでいるとすぐに疲れてしまいます。でも、集団生活ではすぐに横になれませんよね。また、楽しいとついつい無理をしてしまうものです。『まだ本調子じゃないな』と感じたら、家でもう少し養生させてあげてください。児童館や公園に連れていくのも、症状が落ち着いてからにしましょう。回復期こそ、あわてないで!
●入浴、シャワーは皮膚を清潔にするため
元気で体力があれば、お風呂やシャワーもOK。ただし、かぜのときの入浴は『皮膚の清潔』が目的です。『疲れをとるため』に入る必要はありません。汗やおしりの汚れを取れれば十分です。長湯で疲れさせたり、入浴後に体が冷えないように気を付けましょう。
●「安静に」とは家でゆっくり過ごすこと
受診をすると「安静に」とよく言われますが、安静とは一体どういうことでしょう? 「家でゆっくりおとなしく過ごす」という意味です。外出したり、体を使った遊びをするのではなく、家で絵本を読んだり積み木をしたりして、疲れないように過ごすことが大切です。


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