がんばれ! プレパパ

せっかく結婚して、子どもができて、自分を成長させてくれる機会を与えてもらったのに「父親であることを楽しむ」ことを知らずに定年を迎えていいのだろうか? 仕事を理由にして育児をしない父親なんてカッコ悪いと思わない?
自分の中の、古くて役に立たないOSは入れ替えて、いつも笑って育児を楽しむ父親になろう!
NPO法人ファザーリング・ジャパン代表理事 安藤哲也さん
明治大学卒業後、出版社・音楽関係・書店店長・楽天ブックス店長を経て、2006年にNPO法人
「ファザーリング・ジャパン」を設立。その代表理事に就任。08年3月には『パパ力検定』を実施し、1,000人のパパ、ママが受験。子どもの通う小学校のPTA会長も務める、3人のお子さんの
パパでもある。最近の著書に『パパの極意〜仕事も育児も楽しむ生き方』(NHK出版)がある。
※ファザーリング・ジャパン公式サイト http://www.fathering.jp/

−*ファザーリング・ジャパンを立ち上げた“きっかけ”はなんでしょう。
30代で書店員になった時、毎日家族連れを見ていて「あぁ、子どもっていいな」って思うようになっていました。子どもは自分を成長させてくれる機会を与えてくれるに違いない、と思っていましたし、実際、最初の子どもが生まれたときに保育園に毎朝行って、色んな子どもたちを見ることによって、自分の中の市民意識が目覚めてきたんです。
そしてトータルで10年子どもを見てきて、育児をすることは、こんなに楽しいことなのに、どうしてお父さんたちはやらないんだろう、楽しいと感じられるよう何か支援できないかというのが“きっかけ”でした。
−安藤さんご自身、育児をすることに抵抗はなかったですか?
つきつめると自分の父親に対するアンチテーゼが大きかったんでしょうが、昭和3年生まれの古いタイプの父親だったので、自分が将来結婚して子どもを持ったら、「ああいう風には、なりたくないな。」という思いが強かったんです。
「なんでそうやってお袋のことを虐げるんだろう?」みたいな。幸い、僕は次男だったこともあって自由に育てられた。
その分、家父長であろうとか、男の役割りはコレだっていうようなことは考えないんですよ。
それは仕事もそうだし、育児もそう。どれかを取って、どれかを犠牲にするっていう考えはまったくないですね。自分で楽しいと思えることをたくさんやった方が面白いよね、だから育児もやるという感じです。
−奥様から赤ちゃんができたと聞いた時は、どんな気持ちでしたか?
それは、もううれしかったですよ。
子どもができたら単純に、できるだけ一緒にいたいと思いましたね。一緒にいないと見えてこないものってありますよね。僕はあまり育児書は読まなかったけれど、父親の育児論みたいなものは貪り読みました。でも、それは真似するわけじゃなくて、こういう考え方もあるんだなという感じで、自分だったらどういうスタンスでいようかなと考える材料にしていました。
まぁ、今は答えは出なくても、子どもと一緒にいることで見えてくるんだろうなというくらいでしたが…。
−実際に赤ちゃんが生まれてきてどうでした?
実際はそんな生易しいものではなかったですね(笑)
やっぱりママって大変なんだなって気づきましたし、彼女(奥様)に対する接し方で、父親から刷り込まれたものが自分の中にも見え隠れしたこともありましたね。これって昔、オヤジがお袋に言ってたことだ、なんて。
でも、そこに気づくもう一人の自分がいて良かったなと思いもしました。そこで気づかないでいたら彼女とすれ違っていたかもしれないです。僕もそういう試行錯誤があって、今みたいなスタイルになってきているので、これから育児参加をするお父さんたちも、いきなり最初から完璧を目指しても無理な話です。
奥さんと良く話し合いながらやっていけばいいんじゃないかと思います。
−奥様とは子育てについて話し合われますか?
子育てのことというよりも、彼女のやりたいことをどういうふうにすれば、こちらが応援できるかとかということをよく話しますね。現状、女性の方が、子どもがいることによって犠牲になる部分が多くなりますから。僕は「やりたいことがあれば、やればいいじゃない」って言っても、彼女には彼女のペースがあって、今はこれをやる時期、今はこの時期ではないとか、彼女なりの優先順位があって僕自身の思いが空回りしていることもありました。話し合っても、その場で解決しないこともあるんですが、彼女のストレスとか思いを受け止めてあげることが大事なんだと思います。
自分ができることなら応援するけれど、キャリアに関しては本人自身の問題ですよね。支えることはできても代われるわけじゃない。でもやれる環境をできるだけ作ってあげることはできるので、それがパートナーの役目だと思います。これは、妻が夫に対しての場合もそうだと思いますが。




